※当記事は上記タイトル作品のネタバレを含む場合がございますので閲覧ご注意ください。
このブログの登場キャラ
「自分が好きなものを他の人も好きとは限らない。自分が嫌いなものを他の人も嫌いとは限らない」を家訓にしているにわかオタク一家。登場しないけどままもいる。

1978年9月生まれのにわかオタクおじさん。しいとまあの父親。
得意ジャンルはマンガ・アニメ・ゲーム。
アイコン画像は自作。当然だが自画像ではない。

2010年9月生まれのにわかオタク娘。性格はドS。
得意ジャンルはマンガ・アニメ・ゲーム。
アイコン画像は自作。たぶん自画像ではない。

2013年4月生まれのにわかオタク息子。話ベタなので登場頻度は少なめ。
得意ジャンルはゲーム。アニメは観るけどマンガは読まない。
アイコン画像は自作。何を描いたのかここでは敢えて触れないでおく。
今回は出番ナシ。
オープニングトーク

さて今回は『Q.E.D. -証明終了-』4巻に収録されているエピソード「ヤコブの階段」について語っていきたいと思います。

「ヤコブ」って聞くと宗教を彷彿とさせられるけど――

「ヤコブ」の名前は旧約聖書にも新約聖書にも登場するからね。それぞれ別人らしいけど。

歴史の授業でも名前がチョットだけ出てきた。

ちなみにこのエピソードで登場する「ヤコブ」は旧約聖書に登場するヘブライ人で、「ヤコブの階段」はそのヤコブが夢の中で見た「天国への階段」のことを指してるよ。

そもそも旧約聖書と新約聖書の違いもわかんない。

う~ん……オレもそんなに詳しいわけじゃないけど、確かイエスが登場する前の物語が旧約聖書で、登場したあとの物語が新約聖書じゃなかったかな?

宗教ってけっこう複雑だよね。

何千年も昔から続いてるものだからね。途中で枝分かれしたり混ざり合ったり――オレたちには想像もできないような変遷を重ねて現代に継がれてるんだと思うよ。
「ヤコブの階段」ってどんな事件?
【キーワード】
クラン:
◎エバがプログラムを組んだ人工生命セルの名前
◎防壁に守られたMITの人工生命研究室のPCで管理されていた
◎進化の状況を観察するため、寿命は「3日」に設定されている
◎エバからは以下4つの命令が与えられている
①自分の能力を把握しなさい
②自分より弱い者を従え、強い者に従いなさい
③繁殖に適した場所を探しなさい
④絶滅を避けるために繁殖しなさい
◎繁殖を繰り返して数を増やし、3つのグループに分かれることで調和を保っていた
トップセル:
◎突然変異的に生まれたクランたちのリーダー
◎エバが設定した「3日」を超える寿命を持っているものと推測される
◎戦争を起こして3つのグループをまとめ、MITのPCから全てのクランを引き連れて姿を消した
◎都内にあるどこかのサーバーに潜伏している
◎週末の秋葉原で「交通管制システムダウン事件」を引き起こした
◎「交通管制システムダウン事件」は月曜に沈静化するも、翌週末に再発生
◎システムダウンの範囲は前の週よりも拡がっている
【主な登場人物・団体】
エバ=スークタ:
◎MIT人工生命研究室主任
◎クランが「交通管制システムダウン事件」を引き起こしたことからCIAに拘束される
◎クランが戦争を起こし、消えた(外部へ流出した)のは想定外の出来事だった
◎クランが消えた後、「何者かが研究室のPCに不正アクセスをしていた」と報告を受けている
シド=グリーン(ロキ):
◎MITの天才数学者
◎CIAに拘束されたパートナー・エバを救うため、日本へ再びやってくる
燈馬 想:
◎元MIT学生
◎秋葉原で「交通管制システムダウン事件」に遭遇
◎ロキとともに友人であるエバを助けるために動く
水原 可奈:
◎燈馬のパートナー
◎秋葉原で「交通管制システムダウン事件」に遭遇
◎燈馬・ロキとともにエバを助けるために動く
CIA(Central Intelligence Agency):
◎アメリカ大統領直下の秘密機構で、日本語では「中央情報局」
◎クランの引き起こした「事件」の情報をいち早く掴み、エバを拘束した
◎「事件」とエバの関係性を公表せず、エバから情報を引き出そうと司法取引を持ち掛ける
◎ロキに一度だけ連絡を取ることをエバに許可し、その後ロキや燈馬の動向を監視していた
【事件の謎】
〇クランはどのようにしてMITのPCから日本のサーバーへ移動したのか?
〇トップセルはどこに潜伏しているのか?
〇トップセルはなぜ生まれたのか?

――というわけでロキとエバの再登場回です。
⇒『Q.E.D. -証明終了-』(3)「ブレイク・スルー」

宗教的な事件かと思ってたら、むしろ科学的な事件でビックリ。

今回の犯人はシステムダウンを引き起こす人工生命――その居場所を突き止めるのがメインのエピソードだね。

「人工生命」と「人工知能」って別物?

全くの別物――「人工知能」は対象の思考や動作を、「人工生命」は対象の生命的な発展や進化を再現するために作られてる。

要するに対象が「人間」か「人類」かってこと?

たぶんそんな感じの捉え方で問題ないんじゃないかな。オレもそっちの分野に明るいわけじゃないからよくわからんけど。

で、このエピソードではその「人工生命」が暴走しちゃったわけだ。

いや、ぶっちゃけ暴走はしてない。

え? だってシステムダウンを引き起こしちゃってるわけでしょ?

それはクランたちが行動した「結果」であって、クランにしてもトップセルにしてもはあくまでエバの命令に忠実に従っているんだよ。

命令って概要にあった①~④だよね?

うん。

う~ん……さっぱりわからん。

なんにせよ、この事件はトップセルが現れたことから始まってる。

そもそもなんで現れたの? そいつが現れてなければクランたちはバランスを保ててたわけでしょ?

そうだね。

ぱぱの概要に書いてあるとおり突然変異?

そういう環境が与えられてればそれもあり得るけど――でも「MITの人工生命研究室」はクランたちにそういった環境を与えてなかった。

ん?

なに?

今あからさまに強調したね。「MITの人工生命研究室」って。

そう聞こえた?

うん――ってことはつまりトップセルは……

さて、ヒントはここまでにして次に行ってみましょう!

あ、ズルイっ!
「ヤコブの階段」について語ろう!

オレが「ヤコブの階段」を読んだのはもう四半世紀くらい前になるわけだけど――

うん。

正直その時はこのエピソードの面白さがイマイチわからなかったんだよね。

なんで?

当時のオレの感覚だと「人工生命」って「SF」の中のもので――だからこのエピソードが非現実的に思えちゃって。

ぱぱが読んだ頃って「人工生命」とか「人工知能」ってなかったの?

なかったわけではない――ただ、そういった言葉も今ほどは一般に浸透してなかったと思う。

そうなんだ?

それで今回この記事を書くにあたって改めて「ヤコブの階段」を読んでみたんだけどさ――

うん。

そしたら非現実的どころかむしろすごく現実的で、メチャメチャ面白いのなんのって。

急な手の平返しw

オレみたいなヤツでも「人工生命」がなんなのかは理解できるくらい時代が進んだってことなんだろうな~ってしみじみ思ったわ。
エンディングトーク

「ヤコブの階段」を読む数年前に『ループ』って小説を読んだことがあってさ――

うん?

その作中でもエバがやってたみたいな研究が出てくるんだけど――でもPCの中でウイルスが生まれて、しかもそいつが現実に干渉してくるんだよね。

SFを超えてホラーじゃんッ。

ちなみにそのウイルスこそが貞子。

え、貞子!? ってあの!? ってことはホントにホラー!!?

SFでもホラーでもオレにとっては非現実的だから――この作品を読んでたことも「ヤコブの階段」を現実的に受け止められなかった原因のひとつじゃないかって思ってる。

でも、いつかそれすらも現実的と受け止められる時代が来るかもしれないよ?

う~ん……夢があるような、ゾッとしないような話だなぁ。

――そんなわけで今回はこのへんで。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。See you again!
『Q.E.D. -証明終了-』(5)「歪んだ旋律」へ続く――

